〜道の駅を運営している方の人がらを探る!ということが、このコーナーの大きな目的なんですが、山下さんは道の駅の職に就かれるまで、何をされていたんですか?

山下店長さん(以下=山):えーっとね、サラリーマンですよ。私は、縫製関係の会社の工場で紳士服をつくっていました。厳木町は以前、炭坑の町として、全盛期には3万人にも届くほど(平成17年4月現在/5561人)栄えた町だったんですよ。 それが、ご存じのように炭坑が下火になったというので、町が主導で企業の誘致活動を始めたんです。その時に名古屋から来たのが私がつとめていた工場。だから今でも、人が着ている紳士服には、自然と目がいってしまいますね。実際に自分でつくっていたので、買う時には人が見ないような所もチェックしてしまいますよ。

〜え〜っ、どこを見ればいいんですか!?

山:あまり詳しくは言えんけど…(笑)。わかりやすいところでは、そでの加工〈ボタンの裏側は職人の腕が必要な部分〉と、あとは肩の部分かな〈縫い目にエクボなどができるのはよくない証拠〉。17年も勤めていたので、長い反物を裁断する工程から、縫製、プレス〈クリーニング屋さんのような仕事〉、検査、出荷まで、スーツが出来上がる全ての工程をさせられましたね。


〜前のお仕事でつちかったものが、現在の道の駅での取り組みに役立っていますか?

山:それがね、意外かもしれないけど、かなり役立ってるんですよ。紳士服って、お客様からのクレームにかなり敏感な業界なんです。2重3重の検査体制とでもいいますか、出荷先が独自に検査協会をもっていて、例えばスーツを3000着送ると、そこから検査協会がランダムに100着抜き出すんです。不良品にもランクがあって、Aはぜんぜんダメ、Cはアイロンでなおせる程度とかいいながら、不良品の比率をチェックするんです。その比率が何%以上の業社は「始末書」だったり、何度も続けば「もういらない」って通知されたり…。そういう環境で身に付けたノウハウが、うちの生産者に対しても、かなり効果的でしたね。 お客様からの苦情をしっかりと受け止められる体制づくり。実はこの4月から、指定管理者への移行にあわせて、出荷者の皆さんに協議会組織をつくってもらったんです。会長職なんかも設けて、道の駅とは別組織というかたちで、農産物の品質管理をはかりやすい仕組みづくりに取りくんでいます。


〜お話は少し変わりますが、山下さんは、“駅長さん”ではなく“店長”という肩書きですよね。利用者に「駅長さんいますか?」って尋ねられたらどうしてます? 「わたしです」ってこたえるんですか?

山:いやいや。「ここにはいません」って言います(笑)。以前の厳木町の組織では(現・唐津市)、町の施設ということで、町長が兼務していたんです。だから今では、唐津市長が駅長ということになります。館長って肩書きもあって、それは役場の担当課長が兼務する…。だんだん複雑でよくわからんことになってきますよね(笑)。 どこの道の駅も、この辺りの事情は曖昧なんだけど、たぶん、この混乱を招いている原因は、>>>>


●いつも笑顔の山下店長さん
●休日には、多くの利用者でにぎわいます。
●名刺の肩書きはズバリ「店長」さんです。ちなみにかわいいイラストは、“風の画家”中島潔!